看護助手給与調査 2025年6月版
1. 希望賃金が過去最高水準に。求職者の“理想”は変わってきている？
令和7年4月（＝2025年5月公開）のデータによると、看護助手の求職者希望賃金の平均は222,500円。
これは直近2年間で最も高い水準となっており、いよいよ22万円台が「普通」のラインに入ってきました。
令和3年〜4年までは20万円前後が主流だったことを思えば、看護助手として働く人の価値観が大きく変化してきたとも言えそうです。
2. 求人賃金も上昇中。ただし“バラつき”に要注意
今月（令和7年4月）の求人賃金は──
最高値：241,421円（前月より＋約1万円）
最安値：202,835円（前月より＋約3,000円）
ともに上昇しており、看護助手の人材を確保しようとする医療機関側の“姿勢”がデータから見てとれます。
📈 最高値が示す「人材争奪」のリアル
最高賃金の上昇は、単なるインフレだけではありません。
特に都市部や人手不足が慢性化している施設では、「他と同じ金額では採用できない」という危機感から、賃金水準を一段引き上げる動きが活発になっています。
「夜勤できる人は＋2万円」「経験者は即採用で高条件」など、ピンポイントで“高額条件”を提示する施設が増えているのが今の特徴です。
📉 最安値にもじわじわと底上げの兆し
これまで19万円台前半〜中盤で推移していた最安値も、直近では20万円を超える月が定着しつつあります。
これは、最低賃金の引き上げや介護報酬改定など、制度面の影響も背景にあると考えられます。
ただし、“底上げ”されているとはいえ…
最高値との差は約4万円以上。年収換算で約50万円の差。
同じ看護助手として働くのに、施設によって年収50万円以上の差があるというのは、決して見過ごせないポイントです。
⚠「高いから良い」とは限らない。その求人、内訳を見て！
給与が高ければ良い職場か？というと、そう単純ではありません。
基本給が低く、各種手当で底上げされているだけ
勤務時間が長く、残業代込みで高く見える
人手不足が深刻で、条件は良くても業務量が過多
など、「数字だけではわからない実態」があることも多いため、求人の“中身”までしっかり読み解く目が必要です。
📝 アドバイザーの視点からひとこと
同じ「月給22万円」に見えても、
Aの職場では賞与・昇給あり、Bの職場では手当込みで基本給は低め…
そんな“見えない差”が実は大きくあります。
だからこそ、求人票の数字だけで判断しないこと、そして比較できる情報をたくさん持つことが大切なんです。
3. グラフで見る！賃金トレンドの3本ライン
※令和4年11月の求職者希望賃金平均額は、前後月と比較して大きく上昇していますが、データ母数が少なかった可能性や一部の高額希望者の影響によるものと考えられます。全体傾向を把握する際は、複数月の平均や流れを併せてご確認ください。
こちらのグラフでは、過去約4年にわたるデータをもとに、以下の3つの指標が描かれています。
🟠 求人賃金（最高値）
ゆるやかに上昇。直近は24万円台へ。
⚫ 求人賃金（最安値）
19万円台後半で推移。ここ半年は微増傾向。
🔵 求職者希望賃金（平均額）
20万円台→21万円台→そして今月22万円台へ。
💡 ポイントは「希望賃金が上昇しても、求人側が追いつきつつある」こと
特に令和6年後半以降は、求職者の希望と施設側の提示額が重なりやすいゾーンに入ってきており、
「条件交渉しやすい市場」となりつつあることが読み取れます。
4. 今から動くのは遅い？──いいえ、“6月だからこそ”の転職戦略を
今回のデータは4月分（令和7年4月時点）ですが、実際に「転職しようかな」と動き出すのは今＝6月、という方が多いはず。
この時期の特徴は以下の通りです：
春採用の「第二波」：採用予定人数に届かなかった施設が追加募集をかけやすい
離職・ミスマッチが顕在化：「思ってたのと違った」で早期退職者が出るのもこの頃
教育体制が整った状態で入れる：新人研修がひと段落し、受け入れ体制に余裕がある
落ち着いたタイミングで、選びながら、交渉しながら転職できるチャンスがあるのが6月です。
5. 【まとめ】“金額”だけでなく、“見えない条件”にも目を向けて
給与の水準は、明らかに上昇傾向にあります。
でも、それだけを見て飛びつくと、あとで「思っていた働き方と違った…」となりかねません。
転職成功のポイントは、こんな視点です：
基本給と手当の比率（賞与・昇給に関係します）
シフト・夜勤回数・人員配置
離職率やフォロー体制
“総合的に見て納得できるか”を大事にすることが、満足度の高い転職につながります。
6. 看護助手の転職なら、ナースハーバーにお任せください
ナースハーバーでは、看護助手のお仕事探しに特化したサポートを行っています。
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参考文献：厚生労働省 神奈川労働局「求人・求職バランスシート【職業安定課】令和7年度～令和3年度」(2025年06月02日参照)
※本データは、神奈川県労働局が公開している「求人・求職・賃金バランスシート（看護師／カテゴリ：37保健医療サービス職業従事者）」をもとに、令和3年4月〜令和7年4月の期間で集計し弊社独自で作成したものです。
※掲載している金額は平均値・最高値・最安値であり、すべての求人に該当するものではありません。あくまで目安としてご覧ください。
※実際の求人条件は個別に異なりますので、詳細についてはお気軽にご相談ください。
